【ベガチア】20年分のきらめきとつないだ思い。―ベガルタチアリーダーズ20周年特別パフォーマンス

ピッチを彩ってきたOGメンバーもサポーターをお出迎え。現役TOPメンバーとスペシャルパフォーマンスも!

 ベガチア20周年企画は、スタジアムの開場から始まっていました。今回集まったのは第1期から20期までのベガチア歴代メンバー18人です。TOPメンバーと一緒にスタジアムに入場するみなさんをお出迎えする「グリーティング」「フォトタイム」では、懐かしいサポーターさんとの再会もありました。

 昨年に続いて行われた「ベガルタチアリーダーズ20周年特別パフォーマンス」では、TOPメンバーとOGメンバーがコラボレーションしました。「OGのみなさんがとても輝いていて、その熱量をレッスンの時から感じていました。OGのみなさんに現役メンバーも圧倒されるところがありました」と、練習から大きな刺激を受けていたのは、現役メンバーでパフォーマンスリーダーのYui(A)さんです。「全員で一つのものを作り上げていく。これこそが『ALL VEGALTA』だと感じました。ベガチアファミリーとして一つの作品を作り上げることができてうれしかったです」。おなじみの「STAY GOLD」に加えて、特別パフォーマンスとしてこの日のために作られた「Unbreakable」です。

 緑のピッチを踏みしめるOGメンバーたち。久しぶりのパフォーマンスとは思えない、すばらしいキレのある動きを披露する方もいました。何よりも素敵だったのが、スタンドへ送る晴れやかな笑顔です。ベガルタチアリーダーズを卒業した後も胸を張って、それぞれの道を歩んできたことがわかります。スタンドにはご家族や友人、この日は見守ったOGの仲間の姿もありました。「チアとしてピッチで踊るお母さんを初めて見た!」というお子さんもいたそうです。総勢31人での圧巻のパフォーマンスはスタジアムに集まるサポーターを魅了しました。

 20年の歴史を重ねて受け継がれてきたベガチアスピリット。特別パフォーマンスの後には、初期メンバーである第1期のMakikoさん、サポーターのみなさんの記憶にも新しい第20期メンバーEneさんがインタビューに答えてくれました。

「ベガチアは人生の輝き。チアリーダーとして、選手とサポーターの懸け橋に」
Makikoさん(第1~4期メンバー、2003年~2006年)

―すばらしいパフォーマンスでした。今のお気持ちを聞かせてください。
「今までの歴史を思い出したり、みんなと楽しんだり、ちょっと辛いこともあった思い出が蘇ってきました。今、現役として踊っているメンバーが、私たちの歴史を受け継いでくれていることがうれしかったです。」

―20年前、Makikoさんがベガチアとなった当時のユアスタはどのような雰囲気でしたか?
「まだ、チアリーダーという存在が広く知られていなかったので、どんなことをするんだろう?と感じられた方もいるかもしれません。でもサポーターのみなさんは温かく迎えてくださいました。」

―一番の思い出の瞬間は?
「オーディションでベガルタチアリーダーズの一員となることが決まって、初めてピッチに立った時です。東北では初めてのプロスポーツチームのチアリーダーでした。他にはまだなかったのでどんなパフォーマンスをしたら良いか想像し、映像でイメージを膨らませながら、一生懸命に練習を重ねてピッチに立ったという思い出があります。」

―今日は、スタンドに向かって笑顔でパフォーマンスする様子が印象的でした。
「家族も来ていました。私がピッチ上で移動する度に、子どももスタンドを移動している姿が見えました。今回の出演も家族の支えがあったからこそ、やり遂げることができました。中学1年生と小学校3年生の男の子がいます。」

―ご家族はどんな風に支えてくれたのですか?
「音楽をかけてくれて、自主練習に付き合ってくれました。『映像と合っていないんじゃない?』ってチェックもしてくれました。厳しかったですよ(笑)」

―素敵なお母さんの姿を見せられましたね。先輩として、現在のTOPメンバーへはどんなことを伝えたいですか?
「チアが楽しいという気持ちが一番大切です。その楽しさが選手と応援するサポーターの“懸け橋”になってくれたらいいと思います。」

―Makikoさんにとってベガチアとは?
「私の人生の一番の輝きです。家族を持って、母となっても、女性としての立ち居振る舞いを、ベガチアの時に身に着けることができました。年齢を重ねても、その思いは変わらないです。」

「たくさんのやり甲斐を感じた2年間。同期メンバーのがんばりに背中を押されて」
Eneさん(第19~20期メンバー、2021~2022年)

―昨シーズンまで現役だったEneさん。ベガルタチアリーダーズの活動には、どのような思い出がありますか?
「ベガルタチアリーダーズとして、初めてチアの世界に入りました。それまではダンスやクラシックバレエはしていたのですが、初めてチアというものに出会わせてもらいました。チアの大変さ、楽しさもたくさんありました。とても良い経験をさせていただきました。」

―今年はOGとしてピッチに立ってみていかがでしたか?
「チアリーダーとして、みんなで力を合わせて、選手やサポーターのみなさんを後押ししていくことやパフォーマンスを通してたくさんのやり甲斐があるということを思い出していました。そして、一緒にパフォーマンスをしてくれた方々に感謝の気持ちでいっぱいになりました。」

―現役メンバーには共に磨き合った仲間も多く在籍していますね。約1年ぶりのピッチはいかがでしたか?
「現役の時に記憶が蘇りました。私が在籍していた時はコロナ禍で制限されていた活動が、今はどんどんできるようになっています。みんなががんばっている姿もインスタグラムを通じて見ていました。それだけでも私は背中を押される思いです。同期のメンバーたちも現役なので、私もがんばろうという気持ちになります。」

―Eneさんご自身は新しい夢に向かっているのですね。
「そうですね。夢はいろいろとありますが、今回お会いしたOGのみなさんが素敵なお母さんになってパフォーマンスを披露していました。いつか私もお母さんになった時にユアスタに連れてきて『お母さんもこんな風にチアをしていたんだよ』『チアリーダーは素敵なんだよ』と教えてあげたいです。OGのみなさんのように素敵な女性になっていけたらと思います。」

ベガチア全員で繋いできた20年間の思い。20個の「白い星」と共に。

「歴代トップメンバーのみなさんと踊ることができるというのが本当に新鮮な経験でした。去年もOGのみなさんとのパフォーマンスはありましたが、今年は一層爽やかで、また一味違ったものをお届けできたと思います」とYui(A)さん。多くのOGメンバーから「これからもがんばってね」と声をかけていただいたことで、思いを新たにしました。「積み重なってきたベガチアの伝統を感じているので、それを私たちがここで途切れさせることなく、次のつなげていくことが重要だと思っています。更に20年続けられるように私たちもがんばっていきたいと思います。」

 ベガルタチアリーダーズは結成20周年を記念して特別なロゴを作りました。パフォーマンス時にOGメンバーが身に着けたTシャツの胸には、そのロゴが輝いています。今までも、これからも続いていく「クラブの歴史」をイメージした、ベガルタゴールドの「天の川」。そこにこれまでの20年、各シーズンで輝いてきた「ベガルタチアリーダーズの歴史」を示す20個の「白い星」がちりばめられています。現役時代はもちろん、ベガチアを離れた後も変わらず、各メンバーはベガルタ仙台への熱い思いを持ち、それぞれの道で輝き続けています。クラブは来年創設30周年の節目を迎えますが、ベガルタチアリーダーズの歴史もまたクラブにとって大切な歴史です。
 ベガルタチアリーダーズのみなさん、20周年、本当におめでとうございます!これからもその笑顔とパフォーマンスで、スタジアムや地域の人々を元気づけていってくださいね。

(by 村林いづみ)