「ベガルタ仙台ミライの杜プロジェクト」植樹式が行われました!

2021年11月6日(土)、仙台市さまと東日本高速道路株式会社さまのご協力のもと、仙台市若林区荒浜にて「ベガルタ仙台ミライの杜プロジェクト」植樹式が行われました。

東日本大震災により沿岸地域の多くのみどりが奪われ、かつての景観を取り戻そうと各地でさまざまな活動が行われています。ベガルタ仙台もこれまで沿岸部の被災地を中心に多くの支援活動を行いながら、災害に対する意識向上を働きかけてきました。

そして2021年のベガルタ仙台では「東日本大震災10年プロジェクト」として、より一層の復興支援と感謝の思いの発信に取り組んでいます。その一環として実施したのが、今回の「ベガルタ仙台ミライの杜プロジェクト」植樹式です。

この植樹式は、植えられた木々が防潮林として大きく育つことで災害から地域を守り、未来を生きる子どもたちが、ここ仙台で安心・安全に暮らせるようにという願いが込められています。さらに、ベガルタ仙台が取り組んでいる持続可能な開発目標(SDGs)の中の 「目標11.住み続けられるまちづくりを」「目標13.気候変動に具体的な対策を」「目標15.陸の豊かさも守ろう」「目標17.パートナーシップで目標を達成しよう」にもつながっています。

この日は、目の前に広がる海と澄み渡る青空のもと、翌日が立冬とは思えないほどの、植樹には絶好のぽかぽか陽気に恵まれました。

参加したのは地元若林区七郷と蒲町で活動するサッカー少年団「S.K SC」の子どもたちとコーチ、ベガルタ仙台・市民後援会のみなさんの合計約30名。さらに、東日本高速道路株式会社東北支社仙台東管理事務所の餘目(あまるめ)秀二さま、仙台市百年の杜推進課の神名川(かながわ)俊英さま、ベガルタ仙台代表取締役社長佐々木知廣、ベガルタ仙台取締役清水義明、ベガッ太も参加しました。

「ミライの安心・安全につながるみどりを自分たちの手で」

植樹式冒頭には、ベガルタ仙台佐々木社長から「次の世代にみどりを残して、ほんの少しでも安心・安全につながるように、100年後も続くみどりを自分たちで植えてみてください」と、子どもたちに向けてメッセージ。

仙台市百年の杜推進課の神名川さまによる植樹のレクチャーでは、肥料の与え方から植える高さや支柱の挿し方、紐の結び方まで丁寧な説明がありました。

今回苗として用意したクロマツは、潮風や暑さ寒さにも強く、成長も早いマツとのこと。東日本高速道路株式会社東北支社仙台東管理事務所の餘目さまによると、震災時に堤防の役割を果たした仙台東部道路において震災後に自生したクロマツから種子を採取し、滋賀県で4年間育てたものなのだとか。

震災を乗り越えたクロマツの種子が育てられ、未来を担う子どもたちの手により再び仙台・荒浜の地に植樹されるというのは感慨深いものがあります。

元気で活発な子どもたち、「たのしい!」と夢中に!

さっそく、S.K SCの子どもたちとベガルタ仙台・市民後援会、スタッフみんなで植樹開始!子どもたちは大人が指示するまでもなく、自分たちで率先して苗を運んでいきます。不慣れな手つきかと思いきや、普段から家のお手伝いで花を植えることもあるそうで、スコップや大きなポリタンクを手にし、目印にそって穴を掘り始めました。時折見つける幼虫にも興味をそそられつつ、子どもたちが「たのしい!」と口々に言いながら植樹をする姿がとても印象的です。

引率のS.K SC平野コーチは、「所属している上の学年の子どもたちが4年生で、震災の年に生まれた子なので大きな意義を感じます。初めて植樹イベントに参加しましたが、子どもたちが普段練習している姿とは違う一面を見ることができて良かったです」と、優しいまなざしで子どもたちを見守りながら話してくれました。

参加されたベガルタ仙台・市民後援会の方は、「今回植樹した苗が大きく育って、参加した子どもたちや地域の人々にとっての減災につながり、震災以前の海岸の風景に戻って欲しいです」

仙台市百年の杜推進課の神名川さまは、「今回の苗が大きく成長することは、参加した子どもたちも自慢になると思います。災害から未来を守るための植樹という経験を今後も伝えていきたい」と、それぞれ願いを込めながら植樹を行っていました。

用意されたクロマツ100本がすべて植樹されたあとは、S.K SCの子どもたちへ記念としてベガルタ仙台のポスターがプレゼントされ、無事、植樹式は終了となりました。

100本のクロマツが植えられた広さはわずかかも知れませんが、今回の植樹に参加した子どもたちが大人になり、未来を守ろうという気持ちをさらに次世代の子どもたちへつなげてくれることを、この植樹式に参加した子どもたちの自発的で生き生きとした姿から強く感じた1日でした。

(by 内田明子)