【ホームタウン活動】ベガルタ仙台 みんなのSDGs ~Go for Everyone’s Sustainability~
レポート
2022.07.08
ベガルタ仙台では、7月6日のヴァンフォーレ甲府戦は「ベガルタ仙台 みんなのSDGs」をイベントテーマに掲げて開催しました。SDGsの重点項目の1つである「17.パートナーシップで目標を達成しよう」の一環として、スタジアムを自治体・企業・団体・学校等のSDGsに関する取り組みや成果等のPRの場として、SDGsの取り組みの幅広い認知拡大を目指したイベントを実施しました。
お家で眠っていたベガルタゴールドのユニフォームが、海の向こうでタイの子どもたちのために役立てられます。開場と同時に多くのサポーターが何枚ものユニフォームやタオルマフラーを届けてくれました。大きな袋を抱えてきた女性。なんとブランメル仙台時代からのサポーターさんだそうです。懐かしいデザインのユニフォームやTシャツが続々と集まりました。
この活動は「もったいない!」をキーワードとして、サポーターのみなさんが使用しなくなったベガルタ仙台グッズの「Tシャツ」「ユニフォーム」「タオルマフラー」をユアスタへ集めてもらいました。回収後はベガルタ仙台OBの大久保剛志選手(タイリーグNavy FC)が運営する「YUKI FOOTBALL ACADEMY」、タイの子どもたちに教育・健康・安全を提供している「Baan Dek(バーンデック)財団」を通じて、タイのスラムや建設現場のキャンプで暮らす、社会的に弱い立場の子どもたちに届けられます。
大久保選手は「みなさんの一つ一つの思いが、タイの子どもたちを笑顔にします。しっかりと有効活用します」と話しています。仙台サポーターは大久保選手へのエールも込めて、たくさんのグッズをユアスタに届けてくれました。その数は段ボールで51箱、約1600枚となりました。ベガルタ仙台はこの活動を通して、SDGs目標、12「つくる責任、つかう責任」の達成を目指し、天然資源の持続可能な管理と効率的な利用に努めます。
ベガルタ仙台ではホームゲームで、株式会社TBMのプラスチックや紙の代替素材となるLIMEX(ライメックス)製の飲料カップを導入しています。LIMEXは石灰石を主原料としていて、プラスチックや紙の代わる素材として幅広く使用することができます。実は、ベガルタ仙台のポケットスケジュールやイベント告知のチラシ、グッズ売店で買い物をした時にもらえる袋もLIMEX製。スタジアムでは既に様々な形で新素材の活用が進んでいます。
昨年ユアテックスタジアム仙台のホームゲームで使用された紙カップは約4万個。これを今年はLIMEX製に置き換えて、環境負荷の低減に努めています。スタジアムで利用されたLIMEX製飲料カップは、回収して成形し、ベンチや椅子など新たな製品として生まれ変わる「アップサイクル」を進められています。
「再製品化された椅子やベンチは、今後ホームタウン活動に役立てられる。TBMと手を携えて、アップサイクルの循環型社会実現に向けた活動をしていきたい」とベガルタ仙台の佐々木知廣代表取締役社長。また株式会社TBMの山﨑敦義代表取締役社長も「日本が誇るものづくりの力で震災復興の一助になりたいという思いで宮城県に工場を建設した。ベガルタ仙台との連携を通じて、宮城の誰もが知っている素材として普及させ、世界へ発信していきたい」と連携の意義を語りました。
このLIMEXは白石市と多賀城市を拠点に製造していて、工場は県内の雇用を生み出し、実質100%の再生可能エネルギーで稼働しています。今後は協定を通じて、循環型イノベーションの創出と地域活性化への貢献、宮城県での持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進していきます。
試合前のピッチ上では、宮城県内の介護施設の職員や地域包括センターの方々を招いて、ベガルタチアリーダーズと地域連携課スタッフの菅井直樹による「健康体操教室」が行われました。一緒に楽しみながら体と頭を動かす健康体操教室。ここで体験したメニューをそれぞれの施設やセンターでの活動で実践し、介護予防に役立ててもらいます。簡単そうでちょっと難しい?挑戦したみなさんもついつい笑顔になってしまいます。
ベガルタ仙台ではホームタウン活動「こころもからだも元気Project」として、宮城県内で主に高齢者向けに「介護予防健康体操教室」「介護予防栄養講習会」を継続的に開催しています。高齢者施設などを訪問し、サッカークラブだからできる、元現役選手である菅井直樹による体幹トレーニングやアカデミーコーチのボールを使ったトレーニング、更にベガルタチアリーダーズによるチアダンスを取り入れた体操などで、健康づくりに貢献しています。
ヴァンフォーレ甲府戦では、サポーターのみなさんがコンコースを回り、楽しみながら体験し学べる「SDGsスタンプラリー」を開催しました。25の自治体、企業、団体、学校が参加し、SDGsに関する取り組みや成果の披露が行われました。
参加団体はこちら。
加美町、石巻市復興企画部SDGs移住定住推進課、せんだいE-Action実行委員会、宮城県環境生活部環境政策課、タイの子どもたちにベガルタ仙台を届けよう!with 大久保剛志(YUKI FOOTBALL ACADEMY)&Baan Dek財団、SOMPOひまわり生命保険、アクアクララ東北、TBM、日本エコライフ、まなぶや実行委員会、高良、尚絅学院大学、石巻市桜坂高等学校商業研究部、仙台白百合女子大学、宮城学院女子大学ゴールデンZクラブ、仙台89ers、日本トリム仙台支社、ニチバン、仙台友の会、理研食品、日本ハウスホールディングス、TESS、日本光電工業東北支店、宮城県環境生活部再生可能エネルギー室、ベガルタ仙台。
ベガルタ仙台は、地域のファン・サポーター、ボランティアのみなさまとともにある「市民クラブ」です。自治体や企業と共に歩みながら、地域一丸でSDGsの達成に取り組み、地域課題の解決、安心安全なまちづくりに貢献していきます。SDGsを難しく考えるのではなく、身近にできることから、私たちも取り組んでいきたいですね。
(by 村林いづみ)